「光の乱舞」



 今日も僕はベンチに腰掛けて思い出の場所を眺めている。
 
 
 友達同士で約束して「みんなで起きていようぜ」って。いつも取り残されるは僕だった。

 もう取り残されるは御免だと、もう約束なんかするものか。
 だけど....。また貧乏籤は僕が引く。切ない思いを抱えながら裏切った仲間達を思う。

 朝起きて、みんな昨日の約束の事など忘れている。僕は何も知らないふりをしてみんなに微笑を浮かべるんだ。

 そのことを仲間である一人の女に話した。「話してくれてうれしい。」 だけどそれも妖精なんだ。はっと気付くと切なくなるよ。
 浸ってるんじゃない。そう思う時もあるけれどやっぱり過去には戻りたいもの。
 失ってはいけなかった。もう取り戻せやしない。決して失ってはいけなかった。

 
 こうやって遠くから、街頭の光と横に走る車の光を眺めているとみんなの側にいる気がする。
 地から伝わる轟音は僕を思い出に優しく包むんだ。 



 (国道バイパスを見ながら)                          1999/5/20 ひかる