「奇跡への感謝」


 本当なら僕はもう死んでいた
 本当なら今ここでこんな事はしていない
 幾多の死の危険を潜り抜け 今こうして奇跡的に生きている
 青春が初々しく咲き始めた十八歳
 地獄の十九.二十歳にその後の美の数年間
 幻との戦い 裏切りの辛さ 乾燥してゆく心 殺人の危険 久美子と育んでゆくピンク色の幸せな日常
 ここで奇跡的に夢の中の様に生きていて 電車に揺られ 僕は生存の奇跡を確かめる
 もうしばらく夢は続く
 僕は生に感謝する


   by ひかる 2004/11/30 (前橋行きの特急あかぎにて)