「北国の旅路にて (神威岬など)

 



 冷たく透き通った北国の旅路にて バスの中 
 僕は様々の人生の夢を見る
 薄暗く霧がかった夕の頃 僕は死の底を彷徨っている


 刈り取られる僕の生首 
 それに泣きつき元通りにしようと一生懸命な母親
 縫合の糸は取れ 諦めた様にしゃがみこみ
 狂った様に泣き叫びながらいつまでもそこに佇んでいる

 僕の友達が討たれる 残酷に命は転がされる
 剣を抜いた僕は 奇声を上げながら相手の頭上に剣を撃ち込んでいる


 人の不気味な意味の無さ 幸せは見つからず
 偶然に命を玩ばれながらも ささやかな幸せを求めている

 静まり返る北の海 強まりゆく厳しい雨
 辿り着いた岬にて 渇いた心には思い出も浮かばず
 孤独に砂利道を踏み締めて行く  
 
 幸せの音は何処に........




                     by ひかる 1999/12/3