「蠱惑の夜」


 自殺に誘うロックが僕を踏み切りの前に連れてゆく
 「カーンカーンカーンカーン」
 けたたましい音とともに電車が轟音を上げてやってくる
 僕は線路に身を投げるのだ
 友人のアパート2階から高崎の夜の街を眺める
 思い切り大声で叫びたい
 期待と不安に満ちた闇の中
 僕だけ卒業式を挙げることの出来なかった18の冬の夜


   by ひかる 2004/6/15