初冬



 けふ 私のなかで
 ひとつの意志が死に絶えた......
 孤独な大きい風景が
 弱々しい陽ざしにあたためられようとする


 しかし寂寥が風のやうに
 私の眼の裏にうづたかく灰色の雲を積んで行く
 やがてすべては諦めといふ絵のなかで
 私を拒み 私の魂はひびわれるであらう


 すべては 今 真昼に住む
うすらあかり
 薄明の時間のなかでまどろんだ人びとが見るものを
 私の眼のまへに 粗々しく 投げ出して


 ......煙よりもかすかな雲が煙つた空を過ぎるときに
 しはが
 嗄れた鳥の声がくりかへされるときに
 私のなかで けふ 遠く帰つて行くものがあるだらう