「詩文に縁なき女に」




 死んでしまったら、貴女はそれまでのこと。
 後の世誰ひとりとて貴女のことを
 思い出してくれますまい。
 なぜえとて、貴女はあのピエリアの薔薇に、
 さのみ関わりもなく生きてきた身。
 魂はここを飛び立って、冥王の府でも
 形姿もおぼろな死霊にまじって
 名もなきままに、ただよい歩くことでしょう。